2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

スカルラッティ! バロックの不思議

スカルラッティ!バロック音楽がぼくの心にスィットする…ぼくはジャズもブルースも聴きたいが、どこかしら肌になじまない気がするのだ。サイズは合っていてもラペルが広すぎるジャケットのように。スカルラッティのソナタに味噌汁と白米にキムチという取り合…

おぉ! 7

目の前を遊びつかれたらしい大学生や両手にビニール袋を抱えた女のたちがとぼとぼと歩いていった。地下の飲み屋から何やらわめきあいながら階段を上ってくる一団があった。ぼくは1人でワインを片手に突っ立っているのが気恥ずかしくなった。彼らの目にはぼ…

それはドストエフスキーがつまらないせいさ…

日曜に見た空、川、女、そして男達の夢の残滓が、ぼくの心をどこか知らない街へ、かつて見た街へ、美しい女達へ、そして夢の世界へと連れ出そうとしていた。月曜の夜はかつて歩いた京都や大阪の繁華街や、まだ見ぬ巨大な川と空との境界線を、まぶたの裏に描…

妹の結婚式がひどかった

妹の結婚式が行われた。人気の少ない街のみすぼらしい貸し会議室で行われた。さびれた商店街に面した部屋に長机がきちんと並べられていて、30人ほどの親戚でいっぱいになった(参加者は近親者だけだった)。ぼくらはほとんど普段着とかわらない格好でどやど…

ぶつくさぶつくさ…

たとえば岩野泡鳴の「耽溺」の冒頭を書写したり、ジェームズ・チャンスやスカルラッティの音楽を聴いたり、そんなふうにして1人の夜を過ごすことは、なんと素敵なことだろう。ぼくはオフィスからまっすぐに帰らずに下北沢のイタリアン・トマト・カフェ・ジ…

友達の家で女の子と抱き合った。

大学の友達で会社の同僚の家に行った。家の中は薄暗く本やらなにやらのいろいろなものがそこら中に散らばっていた。ぼくは屋根裏部屋の隅っこに置かれた子供の学習机に座って目の前に並んだ本を見ていた。どこの家でもこういうふうなのかなと思った。若い女…

村上春樹「偶然の恋人」を読んだ。

久しぶりに村上春樹の本を読んだらハルキっぽさにとても敏感になっていた。アレルギーを起こすほどのものでもないが…。 しばらく読まなかったのだが、直近で読んでいたのは何度読んだのか分からないくらいの「1973年のピンボール」だった。同じころに「風の…

youtubeより どうしようもなく寂しいときに聴いていた斉藤和義の曲

「ワッフル ワンダフル」 「月影」 「何処へ行こう」 スタジオバーションの方がいい。 あの怖ろしい東八道路で夜ごとに聴いていた…。あの道は空虚そのものだった。唯一の救いのドンキホーテに救いを求めて自転車で走った。斉藤和義を聞いていた。

youtubeより シルヴィ・バルタン の キラーチューン を! 

「アイドルを探せ」 演奏も最高。シンバルの一打でノックアウト。朝の横浜線で聴いて泣いた。 「いつでもあなたを」 シルヴィの歌声がよくはえる良い曲。もっと広まれ! 「あなたのとりこ」 泣く子も黙るウルトラキラーチューン。 これを広めたウォーターボ…

ぼくをオナニーの世界から救いだす女たち

いつも周りになにかを与えようとするものはそのような恋をするだろう。いつも誰かを支配しようとするものはそのような恋をするだろう。街に、空に、川に、いつも美を認め、詩を読むものは、そのような恋をするだろう。ぼくはこんなに自明のことに今ようやく…

のびのびと生きていたい…犬のように…

興奮がおさまらない…。日焼けして火照った顔のせいかもしれないし、聴きすぎた暖房のせいかもしれないし、おごってもらった中華料理のせいかもしれなかったが、ともかくぼくは胸の高鳴りを抑えきれずに目を覚ました。 実家の犬を夢に見ていた。彼のように生…

恐るべきコケット

彼女はぼくがはじめて接した本物の娼婦だった。彼女はセックスシーン専門の女優だった。それも露骨な、男達の獣欲を慰めるためだけのセックスシーンの…。 彼女の安っぽい黒いドレスの胸元は大きく開き、撮影の合間には胸の間にホッカイロをはさんでいた。ぼ…

仕事やめたい

先週、(まだ正社員にすらなっていないのだが)今の仕事をやめるべきではないかと思った。ところで今日、友人の芝居を観た。芝居の世界には50歳を越えてもバイトで食いつないでいる役者だってたくさんいるし、それが20代や30代だったらもうごろごろい…

おぉ! 5

ぼくはむしゃくしゃした気分でいっぱいになって、レジカウンターに水をつぎに行った。この店では水がセルフサービスで何杯でも飲めるのだった。ぼくはビジネス書を読みながらも何度も水をつぎにいっていた。しかし、今度は水をつぐことができなかった…。 「…

おぉ! 4

すでに9時が過ぎようとしていた。ぼくはいよいよ最初のビジネス書に手を出した。今読まねば、ぼくはこれを週末にまで持ち越さなければならない。ぼくの人生に残された最後のオアシスである休日にまで…。ぼくは休日にまでこんな臭い息のようなものを持ちこし…

おぉ! 3

ぼくはもう1時間も鬱々とした心をかかえてぶつくさ恨み言を言っていた。すべてが仕事に対する呪詛の言葉だった。でも同時にぼくは両肘をテーブルに立てて頭を抱き、即席の地下室のせま苦しい空間を満たす自分の呪いの言葉に心中得意になり、にやにやとした…

おぉ! 2

ぼくはただの一瞬でも彼女らを女神と崇めた自分が恥ずかしかった。ぼくはカウンターの女のことを思った。彼女のほうをみた(ぼくはちょうどカウンターを正面から眺める席に座っていた)。彼女はバイトの男となにやら飲み会の出席について話していた。それも…

おぉ!

目が覚める思いだった。イタリアン・トマト・カフェ・ジュニアのレジ・カウンターの向こうには、恐ろしい美貌の女がしとやかに微笑んでぼくを迎えていた。こいつは「地下鉄小町」どころの騒ぎではないぞ!彼女の目にはぼくを奮い立たせるあらゆるコケットが…

買い物…

要するにぼくは、自分の財力に鑑みて、自分が買うべきものを見つけ出したのである。それにぼくにとっては買い続けるということが大事なことだった。ぼくはいつでも何かを買わずにはいられなかった。ぼくは買うことで寂しさを紛らわせていた。どの街へ行って…

夜のオナニー…

オナニーは遅くとも床につく1時間前までには済ませておいたほうがいいんだ!そうしないと眠っても疲れがとれないんだ。そんなことは百も承知さ!でも駄目なんだ。ぼくはなにもかもを終わらせて布団に入って、オナニーして、そのままぐっすりと眠るのが好き…

上京…

くだらない!ぼくは上野の西郷隆盛やスタジオアルタを目指して上京してきたんじゃない。偶像崇拝なんて、下衆のすることさ!ぼくは東京になにかを期待してきたんだ。そのなにかは今となってはよくわからない。ただ東京にはなにかがあることを知っていたんだ…

ぼくのスポイル…

ぼくの人格には容易にぬぐいさりがたいさぼりぐせが染み付いてしまった…。ぼくは生まれてからこのかたというもの、ずっと自分自身をスポイルし続けてきた。たとえばぼくは…ぼくは、驚くほどに勉強がよくできる子供だった。大学、それも、日本で最高峰の大学…

ぼくをぶっとばした…

ブロードウェイで店先のガラスケースを冷やかした。あいかわらず誰が求めるのかもしれないあまりに趣味的な商品が信じられないくらいの高値で売っているのを見ては、驚きを新たにした。腹が減ってきたので青葉でつけめんを食べ、休憩ついでに買ったばかりの…

生きる…?

これが3連休の締めくくりになる。ぼくは下北沢のとあるハンバーガーチェーンでコーヒーをすすりっている。目の前のテーブルに若い親子が座っている。父親は小さな娘をトイレに連れていったばかりだ。女の子が母親に排泄の報告をしている。大便をしたことを…

夢を…みたんだ……

夢を見た。ぼくは彼女のお父さんが痔で死んだというのに彼女にひどいことをしてしまった。

世界史の資料集とクルーザーの夢

本屋で著名な歴史学の教授が講演会をやっていた。フロアに置かれた大きな机に教授は座っていた。机には世界史の資料集が何冊かのっていた。講演のついでに売るつもりらしかった。資料集はぼくが高校で使っていたものだったので、講演のターゲットは高校生の…

街頭募金…するかしないか?

15時に新宿を発って町田にやってきた。町田は驚くほど多くの市民でにぎわっていた。商店街では靴屋やハンバーガーショップやドラッグストアのたくさんの客引きが声を張り上げていた。まるで市場のようだ(アメ横と性質が似ていると思った)。市民センター…

話をしたいあいつ

ぼくらはこのあと大学時代の友人が仕事を終えるのを待って合流することになっていた。その友達というのはぼくが上京してきたころに一緒に渋谷や原宿を巡り歩き買い物をしながら、服や音楽や女の話にうつつを抜かしていた、ぼくにとってはかけがいのない男な…

おぉ、つまらぬ男よ!

花の金曜日という文句につられて同僚と渋谷に飲みに出かけた。多くのネオンライトが消され普段のような光の氾濫はのぞむべくもなかったが、それでも街の喧噪はいつものようにぼくを魅了した。風俗の客引きをあしらい、彼は魚がうまいという一軒の居酒屋にぼ…

日常の間奏曲…

ぼくはカウンターを真横から眺める位置に席をとった。薄い水色のナース服を着た背の高い女がやってきて、カフェラテをテイクアウトで注文した。ぼくは彼女のほっそりとしたふくらはぎに見入った。そして劣情がうずくのを感じた。ぼくの女体に対する好みは、…